こんにちは。馬場商店の馬場です。
いつも弊社のみそをご利用いただきまして、誠にありがとうございます。
弊社の看板商品「紅糀(べにこうじ)みそ」は、わたくし馬場が開発した商品です。
このページをご覧の皆さまは「紅麹(べにこうじ)」とは何か?をご存知でしょうか。
紅麹は、コメなど穀物に付着させ培養した麹の一種です。その名のとおり鮮やかな深い赤、紅色をしています。
本日はわたくし馬場と、大切な相棒「紅麹」の出会いと製品化までの葛藤や苦労話などを交え、紅麹の魅力を知っていただきたいと思います。
出会いはとある食品展示会でした
展示ブースで赤く染まった米の粒が展示されておりました。
みそ屋として日常、麹を扱っている私は「紅麹」という名の赤いコメに親しみを覚え担当者に声をかけ説明を受けました。これが私と「紅麹」との出会いです。
【紅麹 モナスカス・ピローサス】
GABA(ギャバ)※と呼ばれる物質が多く含まれ、からだに良い。
紅麹には酵素だけでなく、多種多様な代謝産物が含まれています。
その中でも、γ―アミノ酪酸(GABA)、モナコリン、アセチルコリンはからだに有効な成分として知られています。
紅麹は、からだに良い天然成分を天然のグッドバランスで配合された健康食品といえるでしょう。
株式会社ライフサイエンス発行 岡山県麹応用研究会顧問 姫野 国夫氏監修
「紅麹のすべて」より
その味と香りはひどいものでした
「紅麹」を試食した私は、その味に辟易しました。
- 渋くて苦い、ひどい味
- 蒸れたような、ひどい悪臭
とても食品の素材としては扱えない、と思いました。いくらからだに良くてもおいしくなければ食べ続けることはできません。鮮やかなその色に心を奪われながらも、私は一旦そのブースを離れました。
しかし、後から後からあの「紅麹」の存在が、魅惑的な赤い色が浮かんでくるのです。そして結局ブースに戻った私はサンプルの依頼をすることにしました。
紅麹との戦い
しばらくして会社にサンプルが届きました。こうして我々馬場商店と「紅麹」の長く厳しい戦いの幕が切って落とされました。あのまずーい味と、雑巾のようなにおいとの戦いです。
商品化の可能性が見えている鮮やかな赤色とは裏腹に、紅麹の強烈な味とにおいはまさに強敵でした。
知り合いの大学の研究室や、同じように麹を扱っている酒造場の先輩に相談しようと訪ね歩きました。
紅麹の研究に試行錯誤し、試醸の日々を繰り返しました。
トシちゃん(社長)
その結果、独自技術(門外不出)により、鮮やかな赤色そのままに、味良し・香り良しの紅麹を作る方法にたどり着いたのです。
愛される商品になるまで
食べてくだされば、きっとおいしいはずなのに・・・
完成した喜びで、自信満々に紅糀みそを売り出しました。
ところが、お客さまは赤い粒々に衝撃を受けられ
「みそが、はしかになってる!」
「唐辛子入りみそ?」
ひどい時には
「ネズミの毒餌が入っているの?」
といったクレームさえありました。
そういったお客さまの率直なご意見どおり、初めは他のみそ屋さんからも評価はいただけませんでした。
救ってくれたのは、従業員の一人でした
厳しいお客さまからの声に失意し、商品の販売をやめようと思った時でした。
試食してくれていた従業員が
従業員
それは、紅麹の持つ強い抗菌効果のおかげなのです。みそ汁になってもその効果が続いている証拠でした。
トシちゃん(社長)
強い抗菌効果を持つ紅麹を利用すれば低塩でみそを作ることができる
通常のみそは11%以上の塩分濃度によって、雑菌から守られています。私たちは紅糀みそを塩分10%未満に抑えた低塩みそへ改良することにシフトチェンジしました。
その甲斐あって、低塩の紅糀みその商品化に成功しました。
いいことづくめの紅糀みそ
生まれ変わった紅糀みそは塩分が控えめな為、2度3度と火にかけても塩辛くなりません。
GABAやモナコリン※といったからだに良い成分を豊富に含んでいます。
あの紅麹が、じっくりと寝かせた香りとうまみが特長的な、おいしくてキレの良い苦みが程よく残る、スッキリ・さわやかな味わいの紅糀みそになりました。
まとめ
いかがでしたか?
今でこそ、たくさんの人に愛されご利用いただいている紅糀みそですが、完成までには何度も何度もくじけそうなできごとがありました。
おいしくて、からだに良いものをお届けしたい。この一心でこれまでやってこられましたがその道のりは予想どおり簡単ではありません。しかし、確かな製品をつくり続ければきっとわかってくださる方はどこかにいらっしゃる。その思いにこたえるために、馬場商店は確かな品質のみその製造に努力を続けたいと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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