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知って安心!食品表示のルール。【食品表示のお話】

こんにちは。岡山県備前市のみそ屋、馬場商店です。

突然ですが皆さん、食品の表示がこの4月から大きく変わったのをご存じでしょうか?実は、アレルギーや健康により留意できるよう、食品表示法が改定され、表示が変わりました。今回はこのことについて、詳しくお話したいと思います。

食品表示について

私たちが食品を購入するとき「どんなものが入っているのかな?」「どこで作られているのかな?」といった感じで裏の表示を確認する方も多いですよね。でも、商品によって表示は様々・・・。中には使っているのに、書かなくて良いものや略称、まとめて表示してあるものもあるんです。何が書いてあるのかよく分からず、不安に思う方も多いはず。
でも安心してください。表示にはちゃんとルールがあるんです。

食品表示法とは

現在の食品表示のルールは、食品表示法に基づいて行われていますが、この食品表示法が交付されたのは平成27年の6月の事。つい最近なんです。それまではJAS法、食品衛生法、健康増進法の3つの法律に基づいていたため、複雑で商品や製造業者によって異なる表示がされていたんです。これを一つにまとめたのが食品表示法で、次の図のようになりました。今回の改定ではアレルギーに関わる表示とレイアウトの改善、栄養成分表示の義務化が行われ、消費者により寄り添ったものとなっています。

MEMO
  • JAS法とは日本農林規格(Japanes Agricultural Standard)と言われるもので食品・農林水産分野において農林水産大臣が定める国家規格。
  • 食品衛生法は、日本において飲食によって生ずる危害の発生を防止するための法律で、食品と添加物などの基準、表示、検査などの原則を定める。
  • 健康増進法は、国民の健康維持と現代病予防を目的として制定された法律。

食品表示で分かること

紅糀みそ新表示
商品裏ラベル
新表示                
旧表示
この画像は当社で実際に使われている紅糀みその表示になります。違いが分かりやすいように新旧表示を並べてみました。情報量が全然違いますね。大きな枠に囲われている部分に最も重要な事が書かれていて文字の大きさにも8ポイント以上と規定があります。この食品表示で分かることは次のようになります。

馬場商店の紅糀みその場合
名称 その内容を表す一般的な名称(商品名ではありません) 米みそ
原材料名 原材料を占める重量の割合の高いものから順に記載 米(国産)、大豆(国産)、食塩、紅麹
添加物 添加物を使用した場合占める重量の割合の高いものから順に記載  / 酒精
内容量 内容重量もしくは内容体積もしくは内容数量(g、㎖、個など)を記載 500g
消費期限または賞味期限 消費期限(賞味期限)年月日の順に記載 賞味期限 2020. 9.25
保存方法 食品の特性に従って、具体的に記載 直射日光、高温多湿を避け常温で保存
製造所等の所在地及び製造者等の氏名又は名称 製造者の所在地及び製造者の氏名又は名称 有限会社 馬場商店 岡山県備前市香登本868

この枠の中の内容を見れば、どこで作られたどんなもので、いつまで食べれて、どう保存すれば良いかが分かります。この他にも当社は製造販売しているので製造者の欄にのみ名前がありますが、製造のみで販売は別の業者である場合(最近よくあるプライベートブランドの商品など)は販売業者の名称等が先に、次いで製造業者の名称等となります。(製造業者は枠外に記載される事もあります。)当社の一括表示をもとに少し詳しく見ていきましょう。

名称

名称というのは、商品名と混同しやすいですが、商品の内容を表す一般的な名称のことです。商品名では無いことに注意が必要です。当社では「紅糀みそ」も「白みそ」も米麹から作っている味噌なので米みそですが、あわせ紅糀みそは米みその「紅糀みそ」と麦麹で作る「麦みそ」を合わせているので調合みそとなっています。
おみそ汁【私に合うみそが選べるチャート付】みその分類を分かりやすく解説

MEMO
煮物などに大活躍のみりんですが、商品名だけだと「本みりん」なのか「みりん風調味料」なのか、はたまた「醸造調味料」なんてのもあって区別がつかないこともたくさんあります。これも裏の表示を確認すれば名称がちゃんと書いてありますので迷ったら是非、確認してみてください。

原材料名と添加物

始めに示した表での説明の際には、分かりやすく別々の欄に原材料名と添加物を表示しましたが、当社の実際の表示では一つの欄に記載してあります。この記載ですが、使用量が多い順に、「、」で区切って表示するルールですが、原材料と添加物の間は「/」で区切ります。ですので「/」以降の記載は添加物ということになります。(紅糀みその例では酒精です。)括弧内の原産地表示は現在、猶予期間中(2022年3月末まで)で、当社でもまだ、対応できているものとできていないものがありますが、随時対応する予定です。
この表示少し例外があって、複合原材料(醤油やマヨネーズとか)の使用順位が3位以下かつ使用割合が5%未満の場合は「その他」と表示できます。(例:①、②、③、④/⑤・・・の場合④が全体の5%未満、500gの商品であれば25g以下であれば④を「その他」と表示できる)
添加物も例外があって、加工助剤、キャリーオーバー、栄養強化の目的で使用される添加物は表示が免除されます。加工後の食品に直接影響しないもの(食品の洗浄剤やビタミンCなど)が対象。ただし、表示を省略した場合でも、特定原材料についてのアレルギー表示は必要とされています。(「原材料の一部に小麦を含む」といった表示)
水滴画像みそに入っている酒精とは?量と安全性についてもわかりやすく解説

MEMO
特定原材料とは食物アレルギー症状を引き起こすことが明らかになった食品のうち、特に発症数、重篤度から勘案して表示する必要性の高いものとして表示が義務化された「そば、落花生、乳、小麦、かに、えび、卵」の7品目のこと。
よく醤油には「原材料の一部に小麦を含む」と書いてありますが、これは醤油の発酵に小麦を使用しているからなんです。小麦アレルギーの方は注意が必要ですね。

内容量

これはパッケージに入っている商品の重量の事ですね。100g、100ml、100個など商品の形状に応じた表示になっています。まれに缶詰などは充填液と一緒に缶に食品を詰めたりするので、内容量として固形量と内容総量を表示します。例えば300gのモモ缶を買ってきたら固形量は200gで内容総量は300gといった事になります。

賞味期限(もしくは消費期限)

たくさんの方がこの表示に注目していると思います。賞味期限とは「食品が美味しく食べられる期限」で、日持ちする加工食品などに表示されます。(当社の味噌はこちら)消費期限は「食品が安心して食べられる期限」で、生鮮食品など品質が急速に劣化しやすい食品に表示されます。
表示は賞味期限なのか消費期限なのかを明らかにして年月日(賞味期限の場合は年月でも可)の順番で次のように表記されます。

食品の例 表示の例
賞味期限 美味しく食べられる期限 スナック菓子・カップ麺・缶詰・味噌・甘酒など(傷みにくい食品) 賞味期限 2.4.30 、賞味期限 令和2年4月 、賞味期限 2.4 、    賞味期限 20.4  、賞味期限 2004
消費期限 安心し食べられる期限 お弁当・サンドイッチ・生めん・ケーキなど  (傷みやすい食品) 消費期限 令和2年4月30日 、消費期限 20.4.30 、消費期限 200430

賞味期限と消費期限は同じ表示の様に思われがちですが、実は少し違います。お味噌などの発酵食品は、賞味期限が過ぎても保管がきちんとされていれば美味しく頂けます。
賞味期限どうしよう 賞味期限が切れたみそは食べれる?食べれない?

保存方法

表示における保存方法は基本的に「開封前」の状態での保存方法を記載しています。この記載は、流通、家庭等において可能な保存の方法を、具体的かつ分かりやすい表現で記載します。開封後の注意事項は一般的には枠外に記載してあります。
馬場商店の例では、「直射日光、高温多湿を避け常温で保存」となります。馬場商店の商品はだいたいこの表示です。その他の表示としては「要冷蔵(10℃以下)」や「10℃以下で保存」という表示もあります。(ちなみに、開封後の取り扱いは枠外に*お願い・・・という形で記載されています。)

MEMO
発酵食品である味噌や甘酒の保存方法に直射日光を避け・・・とあるのは、原料のお米や大豆に由来した糖やアミノ酸が豊富で、直射日光や急激な温度変化に大きく影響され熟成(メイラード反応)が進むためです。そうすると急激に色や香りが変化します。このことを体感したことのないお客様から「腐ってしまった・・・」と言われてしまうことも大変多いのですが、色や香りが変わっても未開封で容器が膨らんでいなければ大丈夫なんです。でも色や香りが変わると美味しく感じれない人もおられます。そんな時は味噌汁や甘酒としてではなく料理の調味料として使ってみてください。味噌は塩や醤油の代わりに、甘酒は砂糖の代わりに使えます。(我が家では味噌は炒め物の味付けやシチュー、カレーの隠し味に、甘酒は煮物の味付けや唐揚げの下味として無くてはならない存在です。)

製造所等の所在地及び製造者等の氏名又は名称

これは当社の例で言うと「有限会社 馬場商店 岡山県備前市香登本868」と記載しています。この表示は基本的に法人名と住所を表記しています。個人の製造者の方は法人名のところが個人名となり、名称を誤解されやすい屋号は使用できません。住所は勘違いなどを防ぐため都道府県から番地まですべて省略できません。(府中市・・・から始まると東京都にも広島県にもあるので勘違いが生まれます)この表示がいい加減だと怪しい業者ということになりますね。

栄養成分表示

食品製造業者にとって、大切な内容について上述しましたが、お客様が特に大切にしているのが「栄養成分表示」です。
これは今まで製造者ごとにまちまちでしたが、消費者の日々の栄養・食生活管理による健康の増進に寄与することを目的に、国際的な整合性なども踏まえて策定されました。表示の義務がある項目は「熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量」の5項目になります。この項目について食品単位当たり(100gあたりとか1袋当たりとか・・・)の数値を表記しなくてはなりません。
分かりやすく記載されていれば特に難しい決まりはありませんが、表示順は熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量の順になります。
この表示のほとんどはどこかで見たことのある表示だと思いますが「食塩相当量」というのは以前は「ナトリウム」と表記されたりしていました。これは高血圧などの健康上の理由から塩分の摂取(つまりはナトリウムの摂取)に留意する人が大変増えたための表示でしたが、「ナトリウム」では具体的によくわからないということで「食塩相当量」と表記されるようになりました。これは、使用した食塩の量ではなく、食品に含まれているナトリウムの量を食塩の量に換算したものです。食品の中には食塩を加えていなくてもナトリウムを含んだものも多く、食塩の使用量を表記するだけでは情報として不足しているためこの様な表示になっています。

MEMO
食塩相当量を気にされている方は食品の塩分を大変気にされて、特に味噌汁を控えている方も多いですが実は塩分は食物繊維やカリウムを多く含む食品と一緒に摂ると体外へ排出されやすくなるんです。ですのでみそ汁の具材に芋類や緑黄色野菜、海藻やきのこ類などを使えば安心して召し上がって頂けます。(それでも飲みすぎはダメですけど・・・)

まとめ

いかがでしたでしょうか。むずかしい法律の変更は少し置いといて、実際の表示の変更点を以下にまとめてみました。

変更前 変更後
原材料名 原材料の区切りが「・」や「、」とバラバラ 原材料の区切りは「、」に統一
添加物 原材料に続いて同じように「・」や「、」で区切られていた 原材料と添加物の間は必ず「/」で区切る
栄養成分表示 ・表示がされたりされなかったりしていた

・ナトリウムの量を記載

・熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、食塩相当量の5項目は必ず表示

・ナトリウムを食塩相当量に変更して分かりやすく

当社の表示に沿って大まかに説明しましたが、まだまだ複雑な決まりが多々あります。詳しく知りたくなった方は是非消費者庁のホームページで確認してみてください。
食品の加工にはお客様のニーズや食品の特性上、様々な加工がされていますが、国内で流通しているものはきちんと安全基準を満たしたものです。上手に表示を確認して、食を楽しんで頂けたら幸いです。

店頭の商品について
食品表示の変更は2020年4月製造分からです。そのため3月31日までに製造した商品は旧表示のまま店頭に置かれていることもあるかもしれませんが問題ありませんので驚かないで下さいね。

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